緑村吟詠会
緑村吟詠会は、詩吟のサークルです。東京都内数か所に教室があります。
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教室:鳳詠会(四谷三丁目)、杉並支部(荻窪)、青吟会(柏)、鳳詠会所属中斎塾フォーラム、武蔵野支部(武蔵野市・東村山市)、
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平成30年 5月6日 会長 渡邉 誠道

今年は明治維新から150年という事で、明治維新にちなんだ様々な企画が催されており、西郷隆盛を主人公とした大河ドラマ「せごどん」も放送されております。本会の教本には幕末・維新に書かれた漢詩が数多く収録されており、吟詠する者にとって明治維新は大変なじみ深い処であります。昨年三月の本部研修会で本年度の大会のテーマを「西郷隆盛の詩を吟ずる」といたしました。そして西郷南洲顕彰会編の「西郷隆盛漢詩集」をテキストとし、その中から選定して支部に割り振りをしました。

西郷南洲の詩は、以前の大会でも何度も吟じられており、私たちにとってなじみの漢詩がありますが、「西郷隆盛漢詩集」に収録されている詩は全部で一九七篇、これまで全く吟じたことのない詩が多くあり、その中から75の詩を選ぶのは私にとって難しい作業でした。

選定に当たっては、西郷隆盛の人物像をある程度明確にしなければなりませんでした。幸い本会会員の中藤政文氏の出版社「錦正社」刊の『首丘の人大西郷』(平泉澄著)と、新人物文庫の『大西郷遺訓』(林房雄著)等が手元にあり、それらを手がかりとして、西郷の人物像を思い描き、詩の選定を致しました。そして昨年の夏期講習会で各支部に割り当てた漢詩に調を付け、その後各支部に於いて会員の皆様が練習研鑽をしてこられたところであります。

西郷隆盛と言えば「敬天愛人」の語が有名で、西郷の思想の中心はこの「敬天愛人」にあると言われております。西郷の詩を一年間吟詠してきて強く感じるのは、西郷の「人への慈愛と尊皇心」でした。自己のことより他を優先し、私心を全く感じさせない人物であり、論理・理屈に偏ずることなく、実践と実行に重きを置いた無私の慈愛と尊皇心ではないかと思います。

勝海舟の『氷川(ひかわ)清話(せいわ)』や福澤諭吉の『丁(てい)(ちゅう)公論(こうろん)』に見る、西郷と同時代に生きた人物の西郷評や、鹿児島出身で、西郷と同じように郷中教育を受け西南戦争を西郷の下で戦った古老の話を聞いて育ち、小説家になった海音寺潮五郎のインタビュー「西郷とはいかなる男か」など、多くの西郷評を読み、幕末維新という日本の危機に西郷南洲が果たした役割の大きさを思い知らされました。

日本は昨年の2月以降、日本の排他的気経済水域への度重なる北朝鮮の弾道ミサイルの発射と原爆・水爆の脅威さらされております。朝鮮半島の緊張状態は依然として続いており予断を許さない状況です。ある面で明治維新後の情勢と似たような緊張状態のように思われます。それ故、本年「西郷隆盛の詩を吟ずる」ことによって現在の危機に臨む覚悟が生まれるのではないかと思います。本日は皆様と共に西郷隆盛の詩を吟じたいと存じます。

 


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